『ダンケルク』は圧巻の映像と英国紳士たちの信念を堪能できる

柳下修平

9月9日より公開中の映画『ダンケルク』。『ダークナイト』シリーズや『インセプション』などを生み出してきたクリストファー・ノーラン監督による初の史実に基づいた作品です。戦争映画でありながらも、決して目を背けたくなるような描写はなく、心理サスペンスの比重が高い内容。今回は本作の魅力を映像と出演俳優の二面からお伝えします。

2017.09.14 更新

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『ダンケルク』の史実とは?

映画『ダンケルク』が何を描いているかをまず簡単に説明します。

映画の舞台は1940年、第二次世界大戦中のフランスのダンケルクという海岸都市。当時フランスを守っていたフランスとイギリスの連合軍は、ナチス・ドイツの圧倒的軍事力を前にこのダンケルクの街へと追い詰められてしまっていました。

その数、約40万人。ダンケルクもいつ陥落するかわからない状況の中、対岸にあるイギリスのチャーチル首相が両軍の兵士たちの救出を命じます。それは「ダイナモ作戦」と呼ばれ、本作『ダンケルク』ではその撤退までの史実を、異なる時間軸の3つの視点で同時進行に描きます。

 

<3つの視点とは?>

1:陸の物語

・描かれる時間軸(期間)は1週間。

ダンケルクに追い詰められた兵士たちがイギリス本土へ帰還するまでを描く。

 

2:海の物語

・描かれる時間軸(期間)は1日。

イギリスの海岸からダンケルク救出作戦に駆り出された一般船舶が帰還するまでを描く。

 

3:空の物語

・描かれる時間軸(期間)は1時間。

ダイナモ作戦が成功するように空からの援護を行い、ドイツ空軍を撃退するまでを描く。

 

以上3つの視点で展開されます。

英国紳士たちの信念を体験できる映画でもある

本作は戦場のみを描くので、本国で待ちわびる妻や母など女性は一切出てきません。そのため、映画の本質的な魅力以外に英国紳士たちのカッコ良さにも引き込まれます。

 

陸の物語では、ワン・ダイレクションのメンバーであるハリー・スタイルズ、陸の物語の実質主人公である若き兵士を演じたフィオン・ホワイトヘッド、海軍中佐を演じたケネス・ブラナーら若手俳優がそれぞれの立場で戦争と向き合う姿は、兵士そのもの。

 

海の物語では、謎の英国兵を演じたキリアン・マーフィー、船長を演じたマーク・ライランスらが登場。さまざまな決断を迫られる、緊迫感のあるシーンを熱演します。

同性の私からすると、マーク・ライランスが演じた船長のように歳をとりたいと思うほどでした。

 

空の物語はふたりのパイロットが登場するのみ。トーム・ハーディとジャック・ロウデンは問答無用にカッコよく、同性からすると「男も惚れる男」というイメージです。実際に映画をご覧になられた方々もこの空の物語に言及されている方が多いです。

自らの命を守るため、そして英国のために、力の限りを尽くした英国紳士たちをお見逃しなく。

 

『ダンケルク』は戦争映画でありながら、心理サスペンスでもあり、懸命に生き抜く物語は私たちに生きる勇気と希望を与えてくれます。みなさんが何かしらの絶望に支配されていても、そこから抜け出そうと思えば、いつかきっと抜け出せます。精神論っぽくも聞こえますが、観ればこの感覚は必ずご理解頂けるはず。リアル感を体験していただきたいので、少しでも大きなスクリーンでの鑑賞をおすすめします。

 

『ダンケルク』

 

全国公開中

監督:クリストファー・ノーラン

出演:トム・ハーディ、マーク・ライランス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィ、ハリー・スタイルズほか

配給:ワーナー・ブラザース映画

上映時間:106分

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk/

(C)2017 Warner Bros. All Rights Reserved.

2017.09.14 更新

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