『黒革の手帖』に出演中の内藤理沙さんにインタビュー ――銀座のホステスに学ぶべき、働く姿勢とは?

Spark GINGER取材班

過去、ドラマ化されること5回。夜の世界でのし上がっていく悪女たちの姿が、観る人の興味を掻き立て、人気を博してきた松本清張の『黒革の手帖』。
2004年に米倉涼子さんが主演を務めて以来、13年ぶり6回目となるドラマ化がこの夏にスタートし、注目を集めています。武井咲さん演じる主人公・原口元子をはじめ、数々の「悪女」が登場するこのドラマ。そのなかのひとりを演じる女優の内藤理沙さんに、役作りを通して見えてきたことについてお話をうかがいました。

撮影/高村瑞穂

2017.08.10 更新

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銀座ホステスの笑顔の秘訣

――今回、島崎すみ江役を演じるにあたって、実際に銀座のクラブを訪れて、ホステスの方を取材されたのだとか。そのときに一番印象的だったことは何ですか?

 

嫌だなと感じるお客様が来店されることはあるかとお尋ねしたところ、「皆さんいいかたですよ」と。その答えは当たり障りのないもののように思えますけど、続けて「でももしそういうお客様がいたとしても、みんな可愛く思えてくるんです」と言われたんですね。そこに、ホステスさんの心の広さ、懐の深さを感じました。これを求めて、男性は夜の銀座を訪れるのだな…!と。普段は口に出せないような悩みや不満も、優しく聞いてくれて、受け止めてくれる。ホステスさんって、そういう存在なんですね。

 

それにやっぱり、話し方や言葉づかい、ちょっとした仕草などは、ホステス役を演じるからというわけではなく、純粋に女性として勉強になる部分がありました。グラスを持つ指先や、お客さんにちょっとボディタッチをする感じにも、色気があるのに、見ていていやらしさを感じない。同性ながらその洗練された動作にドキドキさせられました。

 

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――心の広さや立ち居振る舞いの美しさは、すべての女性にとって、仕事でもプライベートでも武器になるものですね。特に仕事という面でいうと、働く女性にとって役に立ちそうな発見はありましたか?

 

印象に残っているのは、ホステスさんの笑顔です。決して営業スマイルではなく、心の底から本当に、今一緒にいる空間を楽しんでくれてるんだなって思える笑顔なんです。女性の私のことも受け入れてくれて、緊張しているところにどんどん話しかけてくださったり、話を広げてくださったり。広い心で受け止めるだけではなく、ひとりひとりとの会話を楽しみながら、向き合ってくれるんですね。

 

実際、お話を聞いたホステスさんは、毎日楽しく仕事をしているとおっしゃっていました。もちろんそれ以上に大変な部分もあると思うのですが、いろんなお客さんと出会っていろんなお話をして、勉強にもなるし、とても楽しいと。その楽しむ気持ちが、心からの笑顔につながっているんだと思います。どんな仕事であれ、すべては人と人との関わりあい。相手との時間を楽しみ、それを笑顔で伝えることの大切さを、改めて感じました。

 

同性から見てもカッコいい女性を目指したい

――そうやってお客さんとの会話を楽しむためには、日頃の勉強が大変だという話もよく聞きますね。

 

それは本当だそうです。起きたらまず新聞を読んで、ニュースを見て。自分のお客様のお仕事に関係する本を読んで、知識を蓄えることもあるのだとか。それにもちろん、きれいでいるために、昼間はジムへ行って体を動かしたり。

お話を聞いたなかには、銀座でホステスをやるために、10代のころにひとりで上京してきたという方もいらっしゃいました。それだけの覚悟を持って、しかもそれを何年も続けていくというのは、並大抵のことではないと思います。

 

 

 

――ホステスの笑顔の裏にはたくさんの努力があるということだと思いますが、内藤さんも女優として、「陰の努力」をされているのでは?

 

そうですね……私はもともとそんなにテレビを観るほうではなかったのですが、女優デビューさせていただいてからは、新しく始まるドラマはすべて観るようになりました。やっぱりいろいろな方の演技を観ることはとても勉強になります。現場でも、ご一緒させていただいている役者さんの演技を間近で見たり、モニターで細かい部分をチェックすることもできるので、それを少しでも自分に取り入れていきたいと思っています。

 

 

 

――そういった努力を重ねつつ……今後どんな女優になっていきたいかなど、目標はありますか?

 

実は私にとって、長年の憧れは米倉涼子さん。女性が持つカッコよさを最大限に出している方だなと思うので、女優としても、ひとりの女性としても、尊敬しています。13年前の『黒革の手帖』もテレビで観ていて、米倉さんの主演作品のなかでも特に印象に残っていました。そのときはまさか自分が出演することになるなんて思ってもいませんでしたが……大人になって、そういう役にも挑戦してみたいと思っていたところだったので、今回は念願の悪女役(笑)。ないものねだりなのかもしれないですけど、米倉さんのように女性の強さやカッコよさを体現できる女優になりたいなと思っています。

 

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内藤理沙(ないとうりさ)プロフィール

2002年「第8回全日本国民的美少女コンテスト」本選大会出場を機に芸能界入り。『ドクターX ~外科医・大門未知子~』や『ダメな私に恋してください』など、テレビドラマを中心に、映画や舞台などで活躍中。

2017.08.10 更新

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